ウサギの一日と接し方


 ウサギの一日は、夜明けの食糞から始まります。
この便は、夜便または盲腸便とも呼ばれていて、様々な栄養素が多く含まれています。
食糞は、口を肛門につけて直接食べます。

 食餌は朝と夜に量を決めて与えるようにします。
チモシーの牧草(干草)たっぷり与え、ラビットフード(ペレット)は、すぐ食べきる少なめな少なめな量にします。
補助に、野菜や少量の果物を与えます。

 水は、毎日新鮮な物に替え、飲水量に変化がないかよく見ます。
ノズル式の給水びんが使いやすいでしょう。
病気によって飲水量が減ったり、逆に増えたりすることもあります。
水の出具合も必ずチェックしましょう。


 ケージで飼う場合は、食餌の前に外に出して遊ばせ、食餌を与えるときに「ハウス」と声をかけるようにしていると、小屋に入ることを覚えます。

 名前を呼んで好きな野菜や果物を与えると、すぐに飛んでくるウサギになるでしょう。
ケージから出している場合はいろいろなものを噛るので、噛れないようにに工夫をしましょう。
特に電気のコードは、要注意です。
布など繊維でできているものも、ほつれて口に入れるので気をつけましょう。


 一般的には、いつもはケージの中に入れておいて、人が一対一で見ていられるときだけ、時間を決めて外に出してあげると安全だと思われます。

 だれでも、かわいいウサギを抱いて見たいと思いますが、抱かれることが嫌いなウサギもいます。
その場合は、始めは無理にしないで、ケージから出すときだけ、たくさんなでてあげるくらいにします。
触られることに馴れてきたら、ウサギの体位が自然のままになるようにし、そっと抱いてみましょう。
足はつかまないで、胸の下の股の間に手を添えたほうが足でキックされたりしにくいでしょう。
そして必ずしゃがんで、座って低い位置で抱き、飛び降りても怪我しない平気な高さの位置で抱きましょう。


遊び、いたずらの対処

 犬のデータですが、褒めることもしかることもその場で、できれば5秒以内に、それも0.5秒が最も効果的だそうです。


 うちのプーもこれでやっています。
遊んでいるとき「ハウス」と呼んで小屋に入ったらすぐ褒めます。
何か噛っていたずらをしているとき「ノー」と叱ってすぐやめたら褒めます。
干草をボールに入れた時、「まて」をして「よし」と言ってから食べさせます。
ちゃんと待てたら「プー、いい子だね」とすぐ褒めてから食べさせます。
こうして4つの言葉を覚えさせます。


 褒めるときは名前をつけて「プーいい子だね」叱るときはストレートに「ダメ」「ノー」その方が、(名前を呼ぶと褒められる)と思って飛んでくるし、よその人に名前を呼ばれたときも、嬉しそうに見つめます。

 あとになって「こんな所噛んで」と、いくらそこの連れていって叱っても、ウサギはいじめられたとしか思わないので、人に対して不信感を抱きます。

 体罰をして叱るのはやめましょう。
骨の量が猫の三分の一しかないのですから、軽くたたいたつもりでも、骨折したり、驚いた拍子に自分で骨を痛めるからです。

 物を噛る習性があるので、かみ癖のあるウサギは多く、とっても厄介です。
しつけで直そうとしても難かしので、コートにカバーをつける、家具にガードをつける、部屋に出したときはよく見ている、などで対処しましょう。


 平常はゲージで飼うようにし、時間を決めて外に出してあげると、楽しみも増えます。
散歩兼ねて庭や野原で遊んであげるとイライラしてスッタピング(後足でトントンおこること)をしたり、ケージや食器を噛んだりすることも少なくなるかもしれません。


 なでたり抱っこが嫌いなウサギでも、毎日根気よく触っていると、少しずつ慣れてやらせてくれるようになります。ペレットを手から与えるなどのご褒美とセットにして、人なっつこい、どこを触っても怒らないウサギにしましょう。

トイレのしつけ

 ウサギは便も尿も排泄量は多いのですが、きれい好きです。
トイレの場所を覚えれば、いつもそこでするようになります。


 ケージの中にトイレをつくる場合は隅のコーナーにトイレを置きます。
そこでしない場合、大体一定の場所でする習性があるので、そこをポイントにトイレを置きます。
トイレでするようになったら、その容器がトイレだと覚えるようになるので、そうなったら、トイレの容器を別の場所にずらしてもそこでするようになります。


 ケージの外にトイレを作る場合、トイレの中に糞を少しいれておくとよいでしょう。
トイレとしては、猫用のトイレ、台所用の水きりカゴ、ステレンスのバット(縦28cm、横20cm、深さ10cm)などを使用します。
バットの場合は、新聞紙を折り畳み、厚めにしいいて、その上に細く引き裂いた新聞をふわふわにのせると、尿が体につきにくくなります。
ワラを使ってもよいでしょう。
ペット用シーツをかじってしまうウサギは、避けたほうが無難です。


 もちろんトイレはまめに片付けて、清潔に保ちましょう。
衛生的ですし、排泄物の異常も早く発見できます。


 尿の色が赤いときは、食物の色素の影響の場合と、膀胱炎・膀胱結石・腫瘍・子宮からの出血だったりすることもあります。
膀胱炎では一般に排尿の回数が増えます。
動物病院で尿の検査を受けるとよいでしょう。


 便の量が減ったり、大きさが小さいときは食欲が落ちている証拠ですから、要注意です。
またウサギの下痢も命にかかわる場合がありますので、早めに動物病院にかかりましょう。