フェレットの飼いかた

 「おねがいがあります。こんど、フェレットの飼い方をのせてください」。
横浜市の畠山千夏(はたけやま・ちなつ)さんからのリクエストです。
そういえば、このごろフェレットのお話は書いていなかったね。

 フェレットは野生動物だと思っている人がときどきいるけれど、じつは家畜です。
ヨーロッパでは、二、三千年も前から、ウサギ狩りやネズミ退治に使われていた、小さな働き者。
ここでちょっと注意しないといけないことは、ネズミ退治です。
つまり、ネズミの仲間のハムスターを食べちゃうの。

 フェレットはもぐってにげ出すことも上手です。
もぐることが得意なので、配線工事に使われたこともあるんだって。
にげたフェレットは、帰化動物になってしまいます。
何でも食べて、どこでもくらすことができて、敵が少なく、子だくさんなので、
日本に昔からいる動物たちの生態系をくずしてしまいます。
だから、にがさないようにしてね。食事は肉食です。
フェレット用、またはネコ用のドライフードを主食にしましょう。

 このごろ、フェレットの病気が急にふえてきています。
歯そうのうろうのために、歯が痛くてよだれが多くなったり、
腎臓の病気で水を飲む量がふえて、食べているのにやせてきたり……。
「いままで、こんな病気はなかったのにね」。それもそのはず、フェレットの寿命は五、六年。
フェレットがはやり始めて四、五年たったので、そのころ赤ちゃんだったフェレットたちが年をとって、
高齢の病気にかかり始めたからなのです。

 病院につれて行くときには、まず、その病院がフェレットを診察しているかどうか、たしかめてね。
日本ではまだ、飼育年数が少ない動物なので、フェレットの専門書や研究会も少なく、
苦手な先生もいるからです。
洗たくネットか座ぶとんカバーにフェレットをすっぽり入れて病院に行く方法がおすすめです。